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宝くじ

更新日:2003.08.01

8月1日 朝5時より北海道の無農薬黒大豆の無農薬黒大豆みそを造っている。やっと今日でみそ煮がおわる。 朝から晴れて、夏が到来した。さわやかな気持ちである。1ケ月ちょっとみそ煮はお休みである。4月からのエンドレスの仕事が一区切ついた。 今回も本当に疲れた。

 7月、東京で無農薬みそを販売していただいている流通のある店舗の担当者から、電話があった。 近くまで行くので「ぜひ工場を見せて欲しい」と。私は言った。 「従業員もいない規模である。工場などではありません。仕事場とか作業場とかならあります」と。 近代工場とは正反対の光景で、カルチャーショックを受けて帰ってしまうのが常なのである。

 山形に来られて、いろいろと説明やら話やらをした。 一言、「大変だねぇ。」そして「長谷川さん、みんなこれに戻りたいんではないのかなぁ。」と。 大変造詣の深い方で、ありがたい言葉であった。

 でも、長時間重労働で、しかも効率が悪く、お金にも縁がない。だから、機械化し、効率を求めてきた。 きつい肉体労働に戻るのは、大変だと思う。みんながみんなお金がもうかったら、いいのだが。 自由に競争して、能力のある人が富を得る。平等にチャンスがある。アメリカ式グローバルスタンダード。

 実際に富を得るのは、数%である。宝くじなのだ。宝くじを買うと3億円あたる。 海外旅行に行こう。やれ、家を買おう。私なら借金がかえせる。残ったら貯金しよう。 何人に3億円が当たるのですか。私なんか宝くじを買わないので、可能性0である。 宝くじ1枚買って1枚当たっても、3億円にはならない。300円を連番で10枚買う。 10枚買う人もいれば、100枚、1000枚、10000枚買う人もいる。宝くじだって平等ではないのだ。

 生き方、考え方、価値観が多様でいろいろあった方がいい。3億円を夢みて、散財して、ごくごく一部の人たちがもうかる宝くじ。 グローバルスタンダードとは、たとえ話でいうと、こんなものだ。 「楽して、何かいい事があるかなぁ。」と考える。そんな時代はない。 そろそろ眼を覚ました方がよいようだ。

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