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寒仕込み

更新日:2002.02.01

朝6時、お釜に水を入れて、バーナーに火をつけてお湯をわかします。気温は氷点下。7時30分にやっとお湯がわきました(写 真)。90分かかります。

 大豆を煮るために、木のふたをかぶせているお釜に大豆を入れ、麹(こうじ)造りのためにステンレスのかんに、抜掛法と言って、何回かに分けて米を入れて、ふかします。この90分の時間にも、並行的に様々な作業をしています。夕方5時まで、とにかくいろいろな仕事が続きます。

 寒仕込みの時に一番困る事は、写真を見てわかる様に、お釜に火が入っている間、湯気が仕事場一面 に立ちこめますので、何も見えなくなります。よって仕事場の窓や戸をあけます。室内も外も同じ状態になります。すなわち、冬なのです。手造りとは、長時間肉体労働・少量 生産なのです。

 さて1月の話題と言えば雪印。次回のコラムで書きたいと思います。ただ一言、私がいつも言っていますが、この地球上で今も食べものの確保のために、動物の世界、植物の世界で生存競争がくりひろげられています。無防備と無責任は死を意味しています。たべものの確保とたべものの安全性は、自分の生死にかかわるのです。もう一度、たべものについて真剣に考えてほしいと思います。
200202

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