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本物の時代 ~心からの感動~

更新日:2002.12.01

11月19日(火)
 山形県学校生活協同組合の商品委員会の学校の先生14名と東京から学教支部の2名様、学校生協の佐藤常務・平沢部長・山本さんの計19名が、 私の家にみそ造りの見学に来られた。 平沢部長が案内に「みそ工場見学」と書かれたそうであるが、私の所は工場ではない。作業場である。大人19名が入ってくるとさすがに本当に狭い。 手造り手作業の世界に、工場はふさわしくない。みそ造りの説明がおわった後、19名様が入れる室がないので、 となりの荘内銀行鈴川支店の会議室をお借りして、いろいろと話をさせてもらった。

11月24日(日)
 早朝6時、仙台から仲間といっしょに小型バスで茨城県鹿島市に向かった。司友山一道寺落慶法要に行った。 このお寺は、熈林一道(きりんいちどう)ポール・牧さんのお寺である。 この式でのポール・牧さんの真剣なまなざしに喜劇役者ポール・牧さんの生き方を垣間見たような気がする。 芸能人も多数見えられ、芸能レポーター梨本 勝さんもおられ、名刺交換をさせてもらった。梨本さんは、大学(法政)の先輩でもあられる。
 仲間の皆さんは仙台に帰られ、私は農林水産環境展出展のため東京に向かった。

11月26日(火)~29日(金)
 去年に引き続いて、幕張メッセで開催される農林水産環境展[EFAFF2002]に出展した。 28日夜、東京で商談のため上京中の私のみその無農薬大豆を造ってくれている北海道の佐藤さんと、仲間の砂田さんが幕張にやってきて、 同じホテルに泊まり、翌日EFAFF2002を見ていった。
 さて、みその商売となるとこの出展は大赤字の世界であるが、今年もすばらしい人たちとの出会いがあった。

 山形にも名の知られた会社の社長さんと奥様が、私の家にいつもの様にみそを買いに来られた。私は社長さんにお歳暮について聞いてみた。 そうすると「コーヒーとか油とかのりとか決まりきった物をいろいろともらうが、お歳暮をもらって喜んでいる人はいない。ギフト券の方がまだましだ。」と。 形の世界なのだと思う。いくらの金額か相手にわかる物を贈っている。これは5千円だと。そうすると相手の方も5千円の物を贈る。 贈られた物に喜びも満足もない。それだったらギフト券の方がまだましだという話になってしまう。 お互いにギフト券を交換するくらいなら、お歳暮はやめた方がいい。

 私は、お中元にさくらんぼを贈っている。山形はさくらんぼが名産である。毎年契約したさくらんぼ農家にたのんでいる。 一番おいしい時期に一番おいしいさくらんぼを贈りたいので、その瞬間を教えてもらっている。「長谷川さん、そろそろですよ。」と連絡がきて取りにいく。 毎年まとまった数をたのんでいるので、農家の方も必死である。おいしいもぎたてのさくらんぼをその日のうちに宅急便で送っている。 山形はさくらんぼが名産である。名産の名にふさわしい物を私は贈っている。

 今の時代は、見ためや金額ではない。贈られた物が、どれだけ相手様の心をゆさぶるかである。 うまい!めずらしい!こんなの食べたことない!あぁ、毎年楽しみだぁ! 贈ってくるのを相手様がまっている様だと最高である。 本物の時代、国産減農薬・無農薬/みそ醸造元 長谷川の山形仕込味噌のみそもその仲間に入れる様に必死に努力していきたい。

 私は今年も必死に生きてきた。仕事もまだまだ軌道にのっていないが、少しずつであるが、私のみそも知られる様になってきた。 無農薬や減農薬の原材料だけでみそを造っているのは、日本にはたぶん私しかいないと思う。 理想をかかげても、商売になると非常に厳しい物がある。この私を支えていただいている皆様に心から感謝を申し上げ、今年のコラムをおわりたい。

 「本当にありがとうございました」

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