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誰のために

更新日:2005.12.01

今日12月1日、今、山形でこの原稿を書いている。本当は11月29日~12月2日まで農林水産環境展に出展していて、幕張メッセにいるはずだったが。実は、11月24日に東京に行き、25日~27日に紀ノ国屋の等々力店でみそのPRを行ったが、25日26日かぜがひどくなってダウンしてしまった。今、せきをすると横腹が痛む。みそを造ったり、みそのPRに行ったりの連続で、またあしたから11日まで東京にいる。私は自営業なので、自分で何でもしなければならない。

 さて、11月11日~13日まで明治屋の京都三條ストアーにみそのPRに行った。その夜、アメリカから帰って来たばかりであった料理研究家の小平さん(スローライフ談話室第21話)に会って、夕食を共にしながらたのしく話をした。小平さんには、みそ料理の創作レシピを依頼している。

 「料理は、誰のため?」私はこんな話をした。不特定多数の人、すなわちみんなにおいしい料理を作る必要のある人は、今、ここにいる様な飲食業の店の人である。しかし多くの一般 的な人は、自分のため、恋人のため、家族のためであろう。身近な人ほど、好みもわかるし、味付けの程度もわかるから。

 今、心の底から、全身からわき出る「食のおいしさへの感動」が忘れられている。それを感じるのは、ぜいたくな食からでも豪華な食からでもない。それに、一人一人生れた環境が違う。自分が「おいしい」と心から感じることが、本当のおいしさである。たべものの好みや味付けが違っているのがあたりまえだし、人に左右されるものでもない。自分が、恋人が、家族の人たちが「心から感動してくれるおいしさ」それが食であり、また料理でもある。もっと味について自分に素直にわがままであっていいと思う。徹底的に自己満足の本物のおいしさを追求しよう。

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