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今月のコラム

column

更新日:2005.05.01

このコラムを始めて、こんなに遅くなったのは初めてである。長期ゴールデンウィークを楽しんでいたわけでもなく、からだをこわしたわけでもない。毎日みそ造りという肉体労働をしていた。先月のコラムで商品のラベル変更の件で書きましたが、ラベルがまだ出来ず、進んでいません。ラベルが印刷されてから、ネットの写 真の差し換えを行いますので、しばらくお待ち願いたいと思います。

 私は今51歳です。50を越えてから、みそ造りという肉体労働がきついと感じるようになりました。年とともにからだの衰えがあると言葉の上では理解していたのですが、いざ、その年になってみると本当の事だと実感してしまう。コラムを書かなければと毎日思いながら、できなかった。

 この体力の衰えを支えているのが「気力」である。50歳台まで生きてくると、どこかで人生経験の積み重ねからくる「心の余裕」…悟り…がでてくる。どうにもならない時は、どうにもならない。しなければならない時は、やる。自分でも、今、何を書いているのかわからないが、「気力」を失った時に、私は「老人」と言う世界に入るのであろう。「気力」のあるうち、この「時」を大切にしていきたい。

仲間

更新日:2005.04.01

3月9日(水)東京の蒲田で、青森の木村秋則さん、北海道の佐藤剛裕さんと私の3人で酒飲みをした。木村さんは私の無農薬みその原材料のお米(無農薬無肥料栽培)、北海道の佐藤さんは大豆(無農薬無化学肥料栽培)を作ってくれている。

 木村さんが農薬不使用肥料不使用栽培(旧表記、無農薬無肥料栽培)の技術指導で出掛けていた韓国の光州から8日(火)に東京に戻ってきており、9日(水)私は山形から東京出張のため、佐藤さんは北海道から東京出張のため、東京合流となった。 木村さんが4月にまた韓国に行くとの事で、私は「スローライフ談話室」の原稿を依頼した。佐藤さんも3月中旬から下旬にヨーロッパに行っているとの事。佐藤さんは東南アジアへの農産物の輸出を再チャレンジするという。

 木村さんのリンゴ畑も田んぼも小さい。佐藤さんだって北海道の農家としては、小さい方であり、輸出して収入がどうのこうのというレベルには程遠い。商売にはならないと思うのだが、きっと「志」の問題なのであろう。私は大学生3人を抱え、みそ製造業の基礎と足元を固めるため。じっとしている。私もしなければならない事があるのだが……。

 3人とも経営規模が小さい。お金も大変である。でも、それぞれに「志」があり、私にはありがたい仲間である。

左:木村さん 中央:私 右:佐藤さん

左:木村さん 中央:私 右:佐藤さん

損益分岐点

更新日:2005.03.01

全国味噌工業協同組合連合会の会誌「全味弘報」2月15日号に味噌製造業損益分岐点分析(1)が掲載されている。これを見ると、みそ製造業は損益分岐点が高く、どうも大変な業種の様である。その中で売上高が多ければ多い程損益分岐点が低く、経営が安定し、売上高が少なければ少ないほど厳しい状況にあるとの事である。物を作って売ろうとすると、二つに別 れる。1つは、流通(店)もう1つは直販(個人)である。小さな小売店がつぶれ、小さな流通 がつぶれ、今や大手の流通時代になっている。はたや直販となると、人と人とのつながりがうすくなり、個人のお客様への商売も、インターネットだ通 販だと騒がれているが、昔に比べると非常にむずかしい時代である。大規模流通 の時代に大量生産できる大手は有利である。薄利多売とは言え、多売が大きくなればなる程。利益はさらに大きくなる。私は個人なので3月15日まで確定申告をしなければならない。会計事務所の先生から今回「10%コストを削減するか、10%販売価格を上げないといずれ、やっていけなくなりますよ。」と言われた。製造コストにおいては、大豆・米・塩等の原材料費の比率が高いとも言われた。私はいろんな試行錯誤をしているので、その無駄 も大きな要因になっている。でも私は自営業なので、生活をがまんしたり、つめたりする事ができる。生産量 が少ないという事は売上も少なく、利益(収入)も少ないという事だ。私は4代目であるが、昔から代々そうだったので、気にもしていない。生産量 が少ないという事は、売るという行為においては、どうにかなる範囲である。自分で楽しみながら、お客様に喜ばれながら、みそづくりをし、日本の豊かな食文化の復活を夢見て、今日もがんばっていきたい。

限界

更新日:2005.02.01

いゃぁ 寒い! 去年の12月は、温暖化で冬がもう来なくなったのかなぁと思う程、雪が少ない月だった。年を越して1月。1月なのに寒中の2月の様だ。雪は多いわ、とにかく寒い。

 1月、みそ造りをした。朝5時半には、麹の仕事とお釜に火を入れる所から始まる。みそ造りの合間に、敷地の雪はきを、1回ならいざ知らず、日には2度3度とやる。みその出荷もやる。夜8時頃、米を浸漬し、麹の床の切り換えしをしてやっと終る。妻は夜中の2時に麹を見に麹室に行く。これが毎日続く。妻と二人での仕事であるが、二人とも51歳。「こんな事、いつまで続くのかなぁ?」と50歳になってからの体力の衰えとともに嘆いている。

 でも、自分の仕事と思っているから無理がきく。体力・気力の限界への挑戦が手造りであり、自然と時間は、私たちを甘やかしてくれない。また2月もみそを造る

新年にあたって

更新日:2005.01.01

新年あけましておめでとうございます。旧年中は皆様に大変お世話になり、ありがとうございました。本年もよろしくお願い申し上げます。

 時代はいつも流れておりますが、ここ数年前から、社会にとっても、個人にとっても、“分水嶺”の始まりになっている様な気がしてならない。どの様に変化していくのかわからないが、時勢に流されて生きていくのは危険な気がする。自分・家族・地域……と小さな単位 から(自己防衛も含めて)、自分の考え・生き方でしっかりと生きていかなければならないと思う。

 長谷川の山形仕込味噌としては、時代の変化に流されて、無くならない様に、“原点”と“足元”をしっかり見すえて努力したいと思います。そして、皆様とのコミュニケーションをより一層深めさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

「スローライフ談話室」のお引越し

更新日:2004.12.01

検索サイトgooが、今年の春、NTT-XからNTTレゾナント(NTT-R)に社名を変更しました。そして11月25日よりgooの「スローライフ」のコンテンツが「環境」に変わりました。私が企画している「スローライフ談話室」も「環境」のコンテンツに入りました。これからはgooのトップページの生活という大きなジャンルの中に環境というコンテンツが載っています。環境から食に入ってもらうとスローフードの中に「スローライフ談話室」があります 。

北海道

更新日:2004.11.01

北海道 2004.11.01  10月10日(日)大豆の契約栽培農家をたずねて、北海道に行った。仙台空港の飛行機の予約の朝の便が台風で欠航となり、昼頃のフライトで行った。

 10月11日(月)私の製品みその無農薬大豆を作ってくれてる上川郡剣淵町の佐藤さんの所へ行った。道々で防風林が倒れ、家や小屋の屋根がはがれ、ビニールが貼ってあった。台風のため、私が行く予定の前に大豆の刈り取りがおわっており、無農薬無肥料栽培の大豆のみがまだあった。試験的にはじめたもので、成育が遅く、刈り取りをしていなかった。夕方佐藤さんと知的障害者施設「剣淵北の杜社」をたずねた。農業・窯業・農産加工・さをり織りをしており、それらを販売している。私はみそ造り担当の職員の人とみそ造りの話をした。夜は、佐藤さんの自宅で、家族の人と一緒にジンギスカンとビールをごちそうになった。

 12日(火)無農薬黒大豆を作っている鈴木さんの所へ行った。黒大豆はそれでも高いのに、黒豆ブームで、去年そして今年も価格が高い。今年は台風で京都の丹波の黒大豆が少ないとのこと。午後、私の仕込味噌の減農薬減化学肥料大豆を作っている石狩郡新篠津村の井伊さんを訪ねた。岩見沢駅に迎えに来てもらい、最初に二人でお世話になっている新篠津村農協を訪問し、椎野常務理事と伊藤部長のお話を聞き、そのあと大豆の選別 作業所を見た。井伊さんの家に行き、家族の皆さんと、やはり刈り取りがおわってにおづみされた大豆を見ながら話をした。剣淵の佐藤さんも言っていたが、井伊さんも台風で大豆の葉が落ち、順調だった成育があと一週間の所であった。完全に成育ができず、大粒の比率が例年より少なく、扁平した形のも例年より多い。井伊さんの小屋にもビニールが貼られ、台風で母屋が壊れるかと思ったそうです。夜、井伊さんとタップリ酒をのみながら、いろんな話をした。自然とは恐ろしいものであり、人間にはどうしようもない。

台風で防風林が倒れた

台風で防風林が倒れた

左:鈴木さん 中央:佐藤さん 右:私

左:鈴木さん 中央:佐藤さん 右:私

新篠津村農協にて

新篠津村農協にて

温泉

更新日:2004.10.01

秋本番10月11月と紅葉のシーズンとなる。今年は温泉表示で揺れている。新聞を読むとある調査では「加水・加温が9割」なんて書いてある。水道水や井戸水を温泉なんて言うのは論外であるが、温泉の入浴温度は40~43度位 になっている。今、家庭のお風呂が自動温度設定が多いので、各家庭で39度とか41度とか自分に合った温度設定をしている。温泉の温度は、自然が勝手に決めているので、我々人間の都合の温度にはなっていない。40度前後をめどとして水を足して温度を下げたり、熱を加えたりしている。  私の住んでいる山形県はどこも温泉だらけ。何も旅館に泊まらなくとも銭湯気分で300円~400円払えば、年中温泉三昧である。熱い銭湯(温泉)に行くと水道の蛇口にホースがつないであり、勝手にうめてくれという調子である。

 自然が相手なのに、人間は自分に自然が合わせてくれると勘違いをしている。また、温泉効能で、からだに良い云々もいいが、一泊や二泊では関係ない。ある一定期間の湯治療養でないとどうにもならない。

 からだの休息と心のリフレッシュとおいしいたべものと、これからは紅葉だ。温泉は、心から楽しむものだ。もっと大らかに考えよう! 日本の温泉は、いいよ。

オリンピックとスポーツ

更新日:2004.09.01

オリンピックとスポーツ  今年の夏は、毎日がオリンピックの日だった。私は、夜中は寝ているので、真夜中のアテネでのテレビ中継を見ていない。準決勝・決勝の結果 が気になっており、朝起きるとすぐテレビをつける日々だった。毎日毎日オリンピックを見ていたのは、日本が毎日メダルを取っていたからだ。金メダル16個、銀メダル9個、銅メダル12個の37個であった。

 スポーツは観衆の前で、オープンで競技をし、ルールに基づいて勝ち負けを決める。100%とはいかないが、勝ち負けを決めるという点ではすがすがしい。地域の運動会から、幼稚園、小学校、中学校、高校の運動会、小・中・高・大学の部活とそれにともなう、市大会・県大会・全国大会。会社の運動会、仲間内での競技会。とにかく誰でも参加出来るし、多くの勝者を作り上げていく。多種多様の価値の勝者と敗者を生みだしていく。オリンピックは世界で一つのメダルである。それ以外は、日本でも、どれだけの数になるかわからない程の賞状やメダルや楯が授与されたか。敗者になっても、また勝負できる。今のグローバルスタンダードの勝ち負けのように、強者の論理による少数の勝ち組を作る世の中の競争社会は、誤りである。

うまいなぁ

更新日:2004.08.01

今、8月1日午前9時。この原稿を書いている。通常は月末に書いているのだが、家業の仕込味噌(大豆を煮て、麹と塩を混ぜた段階の味噌。家庭のおけに仕込み、発酵させてたべる。)が、7月31日に終った。疲れ切って、原稿を書く気力がなかった。仕込味噌は毎年生産量 が減っている。そんな中で、「味噌、うまいねえ」と言う言葉を多くのお客様から寄せられた。地味な努力を毎年つみあげてきた。 「このみそ、やめられない」「こどもが好きで、毎日食べる」「嫁が味噌が好きになって」仕込味噌は、日本のそして庶民の食文化である。細々と守り続けていきたい。そのためのには「うまい、おいしい、やめられない」と言われるみそを造ることだとつくづく感じた。仕込味噌を続ける人たちは、みそマニアに近い人たちになると思う。本物のそしておいしいみそを造って、心から感動してもらうしかない。「本物の時代」長谷川の山形仕込味噌という名で仕事をしている。規模が小さく、生産量 が少なくて、日本の人口の中のほんのわずかな人たちの分しか造れない。でも、私の造ったみそで、お客様の人生が豊かになるのなら、私の仕事は、大事な仕事だと思う。

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