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長谷川の山形仕込味噌

更新日:2016.06.06

 私の父は3代目で、看板には「味噌麹製造業 長谷川市十朗」と書いてありました。もともとは、麹屋で、私が小さい頃は、ご近所から“麹屋の孫”と呼ばれていました。
 仕込みという言葉は、「原材料を混合し、容器に入れる。」という意味で、味噌で言うと、「大豆・米麹・塩を混合し、桶に入れる。」という事になります。私が親の仕事を引き継いだ時は、仕込味噌と麹を一般家庭向けに製造販売していました。2~3件の八百屋さんに製品味噌を少量ですが、卸しをしていました。なにせ、○○味噌屋等という事業者名ではありませんでした。私は、味噌製造業に転換しようと考えていましたので、「4代目 長谷川裕市」では、どうかなぁと思いました。でも、製品味噌の商品名もなく、少量しか造っていなかったので、「長谷川味噌」等と書ける状態ではありませんでした。よって、「仕込味噌」と言う言葉を使う事にしました。
 山形の家々では、麹屋さんから麹を買って、自宅で大豆を煮て、塩を混ぜて、自分たちで味噌を造って家の桶に仕込んで熟成させ、食べていました。時代と共に、自分で造るのをやめて、麹屋さんに仕込味噌を造ってもらい、家の桶に仕込む様になりました。仕込味噌は、まさしく庶民の手造り味噌そのものだったのです。
 今でも私の所は、大豆・米麹・塩のみで造っており、発酵に関しては麹菌のみで、酵母や乳酸菌等は使用しておりません。各家庭で造っていたみそ造りと同じです。こんな味噌造りをしている味噌屋さんは、本当に少なくなりました。
 家族で力を合わせて、これからも、おいしい味噌を造っていきますので、よろしくお願い申し上げます。

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