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麹(こうじ)の里

更新日:2001.02.28

私の住んでいる印役(いんやく)・山家(やんべ)の地に、天平9年(737年)蝦夷(エゾ)征伐のため、聖武天皇が大野東人(オオノアズマンド)を派遣しました。統治するために印鑰明神宮を参議従三位 大野東人朝臣が創建しました。その時に麹の製法が伝えられ、東北六県の中で、みその縁起として一番古い歴史を伝えている土地です。また、江戸時代の元和8年(1622年)山形城主鳥井忠政は、この印役と山家に製麺と製紙の無税専売を許しております。

昔、麹屋さんから麹(こうじ)を仕入して売っている売り子さんがいました。冬の季節は、ソリに板こうじをのせて、県内にこうじを売っていました。代金としてお米をもらって、ソリにのせて帰ってきました。雪のない季節は、馬車や肩にせおってこうじを売っていました。そのうちリヤカーを使うようになりました。

こうじは、みそ造りやつけもの・甘酒・どぶろく酒等に広く使われておりました。今でも麹屋さん(もちろんみそを造っています)が集合している日本でも珍しい地域なのです。県道山寺街道、松尾芭蕉の「しずけさや 岩にしみ入る 蝉の声」で有名な立石寺のある山寺が終点です。最近は、印役みそ街道と呼ばれるようになりました。

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