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損益分岐点

更新日:2005.03.01

全国味噌工業協同組合連合会の会誌「全味弘報」2月15日号に味噌製造業損益分岐点分析(1)が掲載されている。これを見ると、みそ製造業は損益分岐点が高く、どうも大変な業種の様である。その中で売上高が多ければ多い程損益分岐点が低く、経営が安定し、売上高が少なければ少ないほど厳しい状況にあるとの事である。物を作って売ろうとすると、二つに別 れる。1つは、流通(店)もう1つは直販(個人)である。小さな小売店がつぶれ、小さな流通 がつぶれ、今や大手の流通時代になっている。はたや直販となると、人と人とのつながりがうすくなり、個人のお客様への商売も、インターネットだ通 販だと騒がれているが、昔に比べると非常にむずかしい時代である。大規模流通 の時代に大量生産できる大手は有利である。薄利多売とは言え、多売が大きくなればなる程。利益はさらに大きくなる。私は個人なので3月15日まで確定申告をしなければならない。会計事務所の先生から今回「10%コストを削減するか、10%販売価格を上げないといずれ、やっていけなくなりますよ。」と言われた。製造コストにおいては、大豆・米・塩等の原材料費の比率が高いとも言われた。私はいろんな試行錯誤をしているので、その無駄 も大きな要因になっている。でも私は自営業なので、生活をがまんしたり、つめたりする事ができる。生産量 が少ないという事は売上も少なく、利益(収入)も少ないという事だ。私は4代目であるが、昔から代々そうだったので、気にもしていない。生産量 が少ないという事は、売るという行為においては、どうにかなる範囲である。自分で楽しみながら、お客様に喜ばれながら、みそづくりをし、日本の豊かな食文化の復活を夢見て、今日もがんばっていきたい。

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