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小さな自営業

更新日:2008.04.01

4月1日、ガソリンの暫定税率が 1L当り25円下がる。今日3月31日朝、テレビを見ていたら、ある地方の小さな家族経営の石油店(ガソリンスタンド)の人が、インタビューで、「3月仕入れしているガソリンを、4月にすぐ下げる事はできない。」と。そこのガソリンスタンドの人は、田畑を耕して、食糧を自給しているので、どうにかやってこれたという話をしていた。
 小さな自営業は、私を含めて、自分の生活ができるかどうかの所で働いている。お金もうけなど無縁である。人が少なく、車も少ない地域でも、ガソリンスタンドは必要である。でも、仕事量も収入も少ない。こういった所に大手のガソリンスタンドはやってこない。必要性があるから、それでもそこで仕事をしている人たちがいる。
 グローバル化の中で、自由競争の名のもとで、ありとあらゆる分野で、小さい所が無くなっていく。私のいる味噌業界も、バイオ燃料のあおりで、輸入大豆が急騰し、味噌で使用されている遺伝子組み換えをしていない Non-GMO 大豆が少なくなっている。ある人の話では、「大手の味噌屋さんは、海外で契約栽培しているが、入札で買っている味噌屋さんは、品薄状態で、大豆の確保が大変。みそに使われている大豆は、95%輸入で、残りの5%の国産大豆も引っぱり合いになるのではないか」という事であった。大豆が入らなければ、みそは造れない。
 私は妻と二人の小さな自営業者である。このまま進めば、そのうち自営の農家も農業法人になり、ありとあらゆる分野で自営業はなくなっていくのだろうか?

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