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手づくりみそ

更新日:2006.09.01

手づくりみそは、自然任せの部分が大きい。私の住んでいる山形市は、40.8℃という日本一の最高気温を記録している所です。いつも暑い夏なのだが、今年の山形は、7月末までやませの様な風が吹いていて、冷夏のようであった。みその熟成に必要な温度はあったが、褐変作用(みそが茶褐色に色づく)に必要な温度が足りなくて、みその色づきが遅れている。8月になって、山形らしい盆地のむかっとしたあつい気温になって、みその色づきが進みはじめてきた。
 私はみそ造りの合い間に、「手造り長谷川みそ」のPRで紀ノ国屋さんと明治屋さんの売り場に立っている。お客様に良く声をかけられ、「長谷川さんには、いろんなみそを食べさせられている。」とおっしゃられ、またみそを買っていただいている。無添加・手造り・天然醸造のため、みその色づきや熟成度がいつも違っている。
 みその製造技術は、ほぼ開発が終っていると言われている。製造技術の開発には、研究部門と設備が必要である。大手のみそメーカーさんには、かなわない。いつも一定の品質(みその色・熟成)と美味しさ(味の均一)のみそを製造出荷するのは、みそメーカーの一つの大事な使命である。私のみその様に買うたびに色も味も微妙に違っていては、今の流通での販売においては、やはり、むずかしいものがある。だから、売り場に立って「いつも違いますよ。」と説明しなければならなくなる。みそは、発酵食品で生きものなので、日々変化している。技術も設備もない、手造りの私には、あるがままをそのまま出荷するしかない。
 さて、私はポータルサイトgooの環境のコンテンツの中の「食」のコーナーで「スローライフ談話室」を企画担当している。今回の第43話「食べ物が人生を変える」で、さかもと自然農園の阪本美苗さんが、大変貴重な話を書いている。そして第5話「大地に沿う暮らし」では、自分の手づくりの生き方を紹介している。ぜひ読んで欲しい。

参照:スローライフ談話室第43話「食べ物が人生を変える」

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