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今月のコラム

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オリンピックとスポーツ

更新日:2004.09.01

オリンピックとスポーツ  今年の夏は、毎日がオリンピックの日だった。私は、夜中は寝ているので、真夜中のアテネでのテレビ中継を見ていない。準決勝・決勝の結果 が気になっており、朝起きるとすぐテレビをつける日々だった。毎日毎日オリンピックを見ていたのは、日本が毎日メダルを取っていたからだ。金メダル16個、銀メダル9個、銅メダル12個の37個であった。

 スポーツは観衆の前で、オープンで競技をし、ルールに基づいて勝ち負けを決める。100%とはいかないが、勝ち負けを決めるという点ではすがすがしい。地域の運動会から、幼稚園、小学校、中学校、高校の運動会、小・中・高・大学の部活とそれにともなう、市大会・県大会・全国大会。会社の運動会、仲間内での競技会。とにかく誰でも参加出来るし、多くの勝者を作り上げていく。多種多様の価値の勝者と敗者を生みだしていく。オリンピックは世界で一つのメダルである。それ以外は、日本でも、どれだけの数になるかわからない程の賞状やメダルや楯が授与されたか。敗者になっても、また勝負できる。今のグローバルスタンダードの勝ち負けのように、強者の論理による少数の勝ち組を作る世の中の競争社会は、誤りである。

うまいなぁ

更新日:2004.08.01

今、8月1日午前9時。この原稿を書いている。通常は月末に書いているのだが、家業の仕込味噌(大豆を煮て、麹と塩を混ぜた段階の味噌。家庭のおけに仕込み、発酵させてたべる。)が、7月31日に終った。疲れ切って、原稿を書く気力がなかった。仕込味噌は毎年生産量 が減っている。そんな中で、「味噌、うまいねえ」と言う言葉を多くのお客様から寄せられた。地味な努力を毎年つみあげてきた。 「このみそ、やめられない」「こどもが好きで、毎日食べる」「嫁が味噌が好きになって」仕込味噌は、日本のそして庶民の食文化である。細々と守り続けていきたい。そのためのには「うまい、おいしい、やめられない」と言われるみそを造ることだとつくづく感じた。仕込味噌を続ける人たちは、みそマニアに近い人たちになると思う。本物のそしておいしいみそを造って、心から感動してもらうしかない。「本物の時代」長谷川の山形仕込味噌という名で仕事をしている。規模が小さく、生産量 が少なくて、日本の人口の中のほんのわずかな人たちの分しか造れない。でも、私の造ったみそで、お客様の人生が豊かになるのなら、私の仕事は、大事な仕事だと思う。

「味」雑感

更新日:2004.07.01

6月は、山形ではさくらんぼの季節である。さくらんぼ農家の人と話をした。今年のさくらんぼは例年になく甘かった。「どうしてなのか?」と聞いたら、「花が咲いたとき、温度が低くなり、蜂の動きが鈍く、花粉の受粉が悪く着果 が3割減になり、そのため一つ一つのさくらんぼの実に栄養が行き渡った。」との事である。農作物は、工業製品と違い、同じものを毎年作る事ができない。

 6月29日(火)京都にいて書いている。今日は、取引先へのあいさつに名古屋に行った。名古屋で、また味噌煮込みうどんに挑戦した。どうも苦手なのだが、今回は違っていた。たぶん老舗なのだろうか(確かではないが)、おいしいと感じた。みその味を何度もかみしめるように確認した。酸味、苦味の中にまろやかさと甘味がある。八丁味噌のうまいところを全面 に出しながら、私の苦手な所をカバーしている。店員さん(女性)に聞いた。「このみそ、何ですか?」答えは「ブレンドしています。」との事であった。私はやっぱりなあと思った。ここのはうどんもうまい。具もうまい。うまい味噌煮込みうどんを作るために、すばらしい発想と努力をしている。うまさを追求する事は大変な事だが、食べたお客様にすばらしい幸福を与えてくれる。

インターネット

更新日:2004.06.01

私はインターネットについてふと考える事がある。コンピューターを使って、世界中からすぐにかんたんに情報を得られ、利益追求の手段にもなっている。 かんたんに早く適格に情報を得る世界である。ここまでコンピューターが普及すると、もはや情報手段というよりは、意思伝達の社会基盤といってもいいのではないだろうか。

 大昔、文字を発見し、自分の考えを他人に伝え、印刷が出来てより多くの人に伝え、そして音声としてのラジオ、映像としてのテレビと発展してきた。 ここまでは、まだ時間を必要としてきた。読むにしても聴くにしても見るにしても、ある程度の時間を必要としていた。その時間の長さ分だけ、人間は考える時間を持っていた。ところが、このインターネットは、時間感覚が非常に短い。情報を得る手段であるから、かんたん・短い・適格であればいいのだ。でもこれでいいのだろうか。

 意思伝達の社会基盤になりつつあるインターネットにもっと「考える時間」を持ち込んでいかないと、考えない人間が増えてしまい、情報にふりまわされ、さまよう社会になってしまうのではないかと心配している。 インターネットに対する考えをもっと広く深く考えなければならない時代になったのではないだろうか。私は検索サイトgooで「スローライフ談話室」を企画している。この「スローライフ談話室」が、インターネットの新しい一面 を切り拓いていければいいなぁと考えている。

担い手

更新日:2004.05.01

4月28日、山形県醤油味噌工業協同組合第57期通常総会が山形市で開催された。県の組合員は43社である。私はその中で一番小さなみそ屋である。総会も終り、懇親会が夕方から行われた。みその全国ベースでの出荷量 も毎年少しずつ減少している。そんな中で、山形県内のみそ屋さんは地元密着で長い間仕事をしてきた。今、時代の変化の波にもまれ、いろいろと苦労している。みんなで「どうしよう」と酒をのみながら語らい合った。地域や近所の小売店が存在していた頃は、みんなそれなりに地元で商売ができた。ところが今は、小さな小売店はつぶれ、山形も、大手スーパーやコンビニのみになってしまった。よほどの規模でないと取り引きはできない。

 現在、厚生労働省の「みそ製造」の営業許可証をとっているのが全国で5,700事業所、そのうち、わたしたちが加盟している全国味噌工業協同組合の加盟企業は1,350社である。その他にも、個人で自家製みそを造っている人も大勢いる。みそは「手前味噌」という言葉がある様に、自分が造ったみそが一番おいしいのである。つくった人の数だけ味の種類がある。 味文化の王様である。その担い手がどんどん減ろうとしている。戦後、多くのたべものは、小さな作り手が淘汰され、ある程度の規模に集約されてきた。その事によって、味の違いもなくなりさびしい食文化になってしまった。みそはまだ、私の様な小さな製造業者がたくさん残っている。「手前味噌」という言葉を残すためにも、全国のみそ屋さんは、がんばらなくてはならない。みそは、味文化の基本であり、日本が誇れる調味料である。

我が道

更新日:2004.04.01

山形もやっと冬が終った。今年の桜の開花は例年よりも早く4月12日頃だそうだ。去年の夏は冷夏で天然醸造をしているので、味噌の発酵が遅い。大豆や米の値段も上がっている。自然は自然で動いている。(人間がわるさをして迷惑をかけているのだが。)私は山形スローフード協会の一員である。またgooのスローライフ談話室の企画をしている。

 とりインフルエンザそして六本木ヒルズの自動回転ドアの事故。グローバルスタンダード、勝ち組負け組、利益至上主義、効率の中現代人はとにかく忙しい。そして、一番忙しいのは「心」である。いつも、せきたてられる様に追いつめられる様に、心にゆとりややすらぎがない。「豊かな国、日本」もう少し考えてみた方がいい時期にきているのかもしれない。

 私は昭和29年生れである。小学生の頃を思い出すとのんびりしていた。時間が過ぎるのが、とにかく遅かった。一生けんめい遊んだ。自然と一体化していた。ぜいたくはなかったが、それが不満にはならなかった。社会の現象を無視したり逃避したりできないが、私は「我が道」を行く事にした。今、50歳、あと何年生きているかわからない。社会風潮にふりまわされて、忙しくて死んで行くのはいやだ。生きていくのに同じ厳しさでも「自分の生き方・価値観」を中心に生きていこうと思っている。

PR

更新日:2004.03.01

 PRとかCMとか宣伝とか言われる広告。大企業はテレビやラジオ・新聞・雑誌でドンドン宣伝している。 大量生産をしているわけだから、大勢の人に買ってもらわなければならない。 そうすると、大量宣伝をしないと自社の製品を大勢の人にわかってもらう事ができない。

 私は妻と二人で味噌を作っている零細である。生産量も少なく買ってもらいたいお客様の絶対数も小さい。 それでも、自分の商品を知ってもらわないと売れない事は、大小に関係ない。 昔は地域経済だったので、そこに住んで一生けんめい物づくりをしていれば、地域の人に知ってもらう事ができていた。

 でも今は違う。地域の小売店がつぶれて、小さなスーパーも存在がむずかしくなりつつある。 流通が大きなスーパーに集約され、そこに納品するメーカーも、大手やそれなりの規模でないと取引ができなくなっている。 もはやこのままでは、小企業や零細・個人の規模は、成り立たない世の中になってしまう。  「良いものを作っていれば、必ず売れる。」と言われてきた。それは真実かもしれないが、実際はそうではない。 「良い物とか、何が良いのか」をお客様が知らなければ、そこに物があっても物の存在を知る事ができなければ、お客様は買えないのだ。 もはや、物作りだけではどうにもならない。 一生けんめい良い物を作って、その良さを何らかの方法でPRしていかないと、どうにもならないそんな時代である。

私の仕事

更新日:2004.02.01

1月27日(火)午前11時~午後3時 東京都世田谷区のキャロットタワーにて、第3回語らいステージ『スローライフ・スローフード』~どうなってるの日本人の味覚~ が開催された。

多くの人が関わって、大変お世話になりました。語らいステージをやる意義を再確認する事ができました。

平成16年1月28日(水) 山形新聞朝刊 抜粋

平成16年1月28日(水) 山形新聞朝刊 抜粋

2月4日(水)検索サイトgooのスローライフコンテンツ内にある『スローライフ談話室』で今回の語らいステージの特集をやっております。動画4本もブロードバンドで配信しています。ぜひ見て下さい。また、スローライフ・スローフードの入門ビデオを自主制作しました。『スローライフ・スローフード』~同じ味じゃ、つまらない~(15分間テープ)です。gooショッピングもしくは直接私の所へお問い合わせ下さい。

2,000円(税別)[本体1575円+送料梱包代等]
200402-2

私の仕事

更新日:2004.01.01

 新年あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願い申し上げます。

 私の仕事は、妻と二人の小さな規模ですが、今年が底をつく時期になる様です。 自分が考えたみそ造りをしているため、売上げも利益も思う様にいかず、何でこんな事をしているのだろうと思いつつ自分の信念を貫いています。 別にお金もうけをして、ぜいたくな生活をしようとは思っておりません。昔からお金に縁がなかったので、気になりません。 でも家族の事を考えると、少しは良くなって欲しいと思っています。

 1月27日(火)第3回語らいステージ「スローライフ・スローフード」~どうなってるの、日本人の味覚~があります。私はそこで言いたい事があります。 やれグローバルスタンダードとか勝ち組負け組とか誰が決めたかわからないルールにしばられ、リストラという言葉で人生をしばられ、 何を考える事もしゃべる事もなくなった日本人。何をしあわせと感じて生きていくのだろうか。人間は生きている限り、食べ続けなければいけない。 そのたべものだって、いざたべようと思うと似たりよったりの同じ味~味の均一化~である。 考える事も自己主張する事もなく、たべものはみんないっしょ、これではクローン人間になってしまう。

 きびしい世の中だからこそ、たべものだけでも個性があっていいのではないか! 自分が生きている存在の証しとして、そして、たべものは生き物の生をたべているという感謝の気持ちの表現として、「自分の味」を持って欲しいと思う。 私のみそ造りは、様々な味の中の一つをつくっている大事な仕事と思っています。だから必死なのです。

語らいステージ

更新日:2003.12.01

平成16年1月27日(火)午前11時より、東京都世田谷区三軒茶屋のキャロットタワーにて 第3回語らいステージ「スローライフ・スローフード」~どうなってるの、日本人の味覚~を開催する (定員制・有料・お問い合わせ TEL 023-622-4695 長谷川まで)。
 11月25日(火)~28日(金)まで、幕張メッセにて、2003EFAFF第四回農林水産環境展に出展していた。 27日(木)夜7時から渋谷にて、コーディネーターをしてくださる伊庭みか子さんと打ち合わせをした。 結論も出ず、11時半になっていた。伊庭さんは、同時通訳者で翻訳家でもある国際通 の行動派の女性である。 日本で一番最初に遺伝子組み換え問題を提起した人である。

 伊庭さんから「長谷川さん、何を言いたいのよ。何をしたいのよ。さっぱり、わからない。」と突っ込まれてしまった。 私は、あまり波風を立てず、まわりとの摩擦をおこさないで、とにかく、自分たちの考え方だけでも理解してもらおうと考えていた。 商売をしている私としては、ついそう考えてしまう。
 伊庭さんは「ここに問題点があります。みなさん、これからこうしましょう。」と具体的に提言しないと、何も変わらず、 中味のないものになってしまうと考えているのかもしれない。 伊庭さんは、ながい間一生けんめいがんばってきた。海外でもそうだが、事なかれ主義の日本人に対しても「何をするのよ!」と訴えつづけてきた。 「何かを変えよう!」と思ったら、一歩前へ出なければいけないのかもしれない。

 「かもしれない」なんて書いているとまた伊庭さんに言われそうだ。

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