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今月のコラム

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山形スローフード 2月の行事

更新日:2008.03.01

2月27日午後1時より、一泊二日の予定で、雪深い山形県米沢市で、山形スローフード協会主催「雪菜」の収穫体験と「楠本農活性化塾」が行われた。楠本先生は元山形大学農学部教授(元山形スローフード協会員)で、定年で退官されているが、今回わざわざ来てお話をしてくれた。楠本先生は「集落農業と農業法人」のお話をされたそうで、私は残念ながら聞けなかった。私は用事があって、小野川温泉での夜の部からの参加になった。
 夜の部は、活発な意見交換の場となった。国の米の減反政策の話になり、農家の人から、実際、今、行われている減反の内容を聞いて??? 政策がころころ変わり、去年と今年でも、随分違う様だ。しかも、連帯責任などという江戸時代のような現実が出てきたと。そんな中、ある人が、米の減反解消につながる情報が入ってきたと教えてくれた。山形スローフード協会として、減反しないで減反を回避する方法について検証してみようとなった。それで、その情報はマル秘になった。
 いろんな話をたくさんして、勉強にもなった。そして楽しかった。又、こんな話も出た。「都会では何をするにも、お金がかかる。自分の時間を犠牲にしてでも、お金を稼いでいる。でも、収入が少なくとも僕たちには自由に使える時間がある。どちらがしあわせかわからないなぁ」と。
 私は、2月29日朝、山形7時11分発の東京行きの新幹線の中で、この原稿を書いている。都会の良さも地方の良さも、都会のきびしさも地方のきびしさも、行ったり来たりして実感している。生き方の問題である。私は、「都会がいいとか地方がいいとか」はっきりしている人が、しあわせかも知れないと思う。

グローバル化時代の食文化

更新日:2008.02.01

 1月24日(木)午後6時半より、東京財団創立10周年記念シンポジウムシリーズ VOL.1 として、「グローバル化時代の食文化」が開催された。パネリストとして、ジャコモ・モヨーリ氏(スローフード・イタリア スポークスマン)と、島津菜津氏(作家。スローフードジャパン「味の箱船」担当)、そして、モデレーター加藤秀樹氏(東京財団会長)の3氏で行われた。
 このシンポジウムで、様々な意見が述べられたが、私は3つの話に関心を持った。一つ目は、イタリアにナイフを作る名人がいて、その人の作るナイフには2つと同じものがない。二つ目は、農業でも、食品加工でも、作り過ぎない、食べ過ぎない。そして、三つ目は、DNA 的味と言う話であった。
 実は私のみそ造りに共通している内容であった。一つ目は、私のみそは天然醸造なので、みその熟成度や色づきがいつも違っているという事であり、二つ目は、手造りのため少量しか造れない。そして、三つ目は、DNA 的な味、私の言葉では「本能に訴えるおいしさ」という事である。
 今、1月31日。東京で、この原稿を書いているが、きのうの夕方から中国製餃子の農薬中毒が登場してきて、大きな問題になっている。画一的な味で、著名な大規模メーカー名で製造され、著名な大規模流通業者によって、日本中に広範囲に大量販売された。
 今、日本では、私のような零細小規模生産者が、原材料・燃料・包装資材・物流費の値上がりで、廃業に追い込まれ様としている。零細・小規模メーカーを助ける事ができるのは、消費者、お客様です。
 今、日本ではスローフード亡びてスローフード運動残る。良品亡びて、消費者運動残る。そんな時代に差しかかっていると思う。

新年あけましておめでとうございます

更新日:2008.01.01

 旧年中は、皆々様に大変お世話になりありがとうございました。
本年もよろしくお願い申し上げます。

 今年は、私の人生にとって、何度しかない大事な年になりそうです。時代がまた変革していく始まりの様で、私なりに、主張と行動をしていきたいと考えています。今年から数年、精一杯生き抜いていきたいと思います。
 これからも、よろしくお願い申し上げます。

「手造りみそ雑感」(4)

更新日:2007.12.01

みその仕込が終り、私は、今、東京にいます。
 天然醸造で、手造りの庶民のみそ造りをしていますので、みそを発酵させるのには麹菌の力しかありません。酵母や乳酸菌などの発酵菌を使っていないので、雪の降る山形の冬では気温が低く麹菌の力だけでは発酵は進みません。だから、みそ造りは春まで休眠状態です。みその出荷は妻に任せ、私は紀ノ国屋さんと明治屋さんのみそ売り場で、「手造り長谷川みそ」のPRをしています。
 今年は、食品の原材料、賞味期限などの偽装や不正が話題になった年でした。大量生産の時代になって、原材料や製造方法が買う人に見えなくなってしまったからではないでしょうか。
 妻は、日本全国の個人で直に注文を頂くお客様と電話や短い手紙で会話をしています。私は売り場に立っていると、お客様から「食べているわよ。」「おいしいわよ!」「がんばってね!」と声をかけていただいています。私の姿を直に見て、お客様は安心しているのではないでしょうか。初めてのお客様でも、みその詳しい話をしなくても、みそをちょっと試食して、以心伝心(?)で買ってくれます。
 “食”の安心は、心に伝わる本物のおいしさではないでしょうか。

「木村秋則さん、美味しんぼに登場」

更新日:2007.11.01

私の「手造り長谷川みそ」の原材料のお米を作ってくれている青森県弘前市の木村秋則さんが、有名なマンガで最新作「美味しんぼ 100」(作・雁屋 哲 画・花咲アキラ 発行所・株式会社 小学館 定価530円)に描かれています。
 100巻の内容は、日本全県味巡り青森編で、青森県のおいしい食べ物がいろいろ出ています。そのなかの一つに木村さんのりんごの話が登場しているのです。しかも、木村さんのりんごが本の表紙を飾っています。本全体が読みごたえのある内容になっていますので、ぜひ読んでもらいたいと思います。
 私は、ただ今、11月5日まで、今年最後のみその仕込をやっています。ひたすら、肉体労働をしております。

93頁「青森編岩木山とリンゴ園」に登場しています。

93頁「青森編岩木山とリンゴ園」に登場しています。

 

農薬不使用肥料不使用

更新日:2007.10.01

10月1日(月)より、「手造り長谷川みそ」(自社黄色ラベル)のラベルの内容が変更になります。
[変更内容]
大豆:栽培期間中農薬不使用化学肥料不使用⇒栽培期間中農薬不使用肥料不使用
塩分:11.0% ⇒ 10.8%

栄養成分表(みそ100g当り)
エネルギー
194kcal
197kcal
たんぱく質
7.9g
8.1g
脂質
4.3g
4.5g
炭水化物
30.8g
31.0g
ナトリウム
4.4g
4.3g
(食塩)
(11.0g)
(10.8g)

 平成10年、青森の木村秋則さんに出会い、無農薬無肥料の世界に出あった。平成11年に木村さんのお米を使ったみそ造りを始めました。北海道の佐藤さんが、木村さんの指導で、数年の歳月をかけ、無農薬無肥料の大豆栽培を軌道にのせてくれた。農林水産省の農産物の新ガイドライン及びJAS法で、無農薬無肥料は、栽培期間中農薬不使用肥料不使用の表示になります。
 私の無添加・手造り・天然醸造と木村さん・佐藤さんの農薬不使用肥料不使用で、「自然の味、自然のおいしさ」をこれまで以上に追い求め続けたいと思います。
 青森の木村さん・北海道の佐藤さん、そしてお客様に御礼申し上げます。これからもよろしくお願い申し上げます。

栽培確認

更新日:2007.09.01

[8月15日]青森県弘前市(旧岩木町)で「手造り長谷川みそ」の栽培期間中農薬不使用肥料不使用のお米を作ってくれている木村秋則さんのところに行った。猛暑でフェーン現象も重なって、大変な日であった。木村さんととことんいろんな話をした。

8月15日(左:私 右:木村さん)

8月15日(左:私 右:木村さん)

[8月17日~19日]ノンフィクション作家島村菜津さんと北海道のスローフードの行事に参加した。スローフード談話室第50話参照。

[8月21日~23日]21日~22日山形の家庭用の仕込味噌の原材料の特別栽培大豆を作っている石狩郡新篠津村の井伊秀一さんに会った。私は妻とパートさん一人の小さな味噌屋だが、契約栽培の大豆畑はけっこう広い。
22日はJA新篠津にあいさつに。そのあと、旭川市に移動し、製品みそ用の大豆を作ってくれている上川郡剣淵町の佐藤剛裕さんのところに向かった。佐藤さんの所では、青森の木村秋則さんの指導で、栽培期間中農薬不使用肥料不使用大豆2品種と、今までの栽培期間中農薬不使用化学肥料不使用大豆1品種を栽培してもらっている。有機肥料を入れた大豆畑は、青々として元気に見えたが、木村さん指導の無肥料大豆は背丈は低く、全体的に小ぶりに見えた。明らかな違いが見て取れた。

8月21日(左:井伊さん 右:私)

8月21日(左:井伊さん 右:私)

8月23日(左:私 右:佐藤さん)

8月23日(左:私 右:佐藤さん)

 私は、多くの人に助けられ、支えられて生きている。改めて感謝したい。

「手造りみそ雑感」(3)

更新日:2007.08.01

7月3日山形市内にある「はらっぱ保育園」で、手造りみそ教室を開いた。(参照:スローライフ談話室第49話「手造りみそ教室」)冬から、毎日昼食で園児が造った手造りみそのみそ汁が出てくる。たべるたびに、「私がつくった、僕がつくったみそだよ」という会話があり。「おいしい! おいしい!」と感じるたびに、「私がつくった、僕がつくったみそだよ」とチョットほこらしく思う。そして、家に帰って、家族に自分のみその話をするだろう。
 手造りとは、一番身近にある存在のたべものである。そして“自分がつくった”実感を味わえるたべものである。子供たちの一生けんめいだけども、どこか楽しいみそ造り。改めて、たべもののあるべき姿を再確認した。

「手造りみそ雑感」

更新日:2007.07.01

5月は、手造り特みそ、山形の個人の家の仕込味噌と配達、手造り長谷川みそと、ずっと肉体労働の連続であった。
 毎日、朝5時に起床し、夜8時半まで、ヘとヘとするほど働いた。麹は4日間の仕掛かりがあるため、ほとんど休みも取れず、それでいて、1日の仕込量を見て、私は「こんなに働いて,これしか造れないのか」と思った。この仕込味噌をおけにねかして、切りかえし等の手入れをして管理して、1年前後から1年半の時を経て、みそを出荷している。
 手造りすると、大量生産どころか、あまりにも生産量が少なく、これでは豊かになれない。あるしょうゆメーカーの社長さんが、こう言っていた。「人を増やすなら、もっと性能のいい機械を入れた方が良い」と。今の食品メーカーは、製造に際し、いかに性能のよいライン(機械)を作り、いかに使いこなすかが、良い製品を作る重要なポイントの一つになっている。これはその通りなのである。性能の良い機械が買えるかどうかが重要になっている。
 私にとって性能の良し悪しは、私の技術の良し悪しである。機械の良し悪しは、私の体と気力の良し悪しである。良い製品を作るには、「私」という人間機械の性能を高めなければならない。全く世界の違う中での仕事をしている。「手造り」から「機械競争」に移りたくとも、私にはお金がない。

「手造りみそ雑感」(2)

更新日:2007.07.01

6月9日~11日東急本店B1の紀ノ国屋渋谷店でのみそPRのため、8日に東京に出てきた。6月5日~8日までビックサイト(国際展示場)で FOOMA JAPAN 2007 国際食品工業展が開催されていた。どら焼の自動ラインがあり、できたてのどら焼を、並んでたべた。ブースの広さに制限があるため、実際の工場のラインとは大きさが違うと思われる。この会場は撮影が禁止されているので、言葉だけでの表現は難しいが、とにかくおもしろい。楽しい。いろんなたべものの原材料を処理したり、加工したりする機械があった。
 たまねぎの皮をむく機械があった。眼が痛くなくていい。ところが、ある会合でとなりにすわっている人と話をしたら、なんと野菜をカットする会社の社長さんであった。 FOOMA での話をしたら、なんとその会社では、ラインの上で自動でたまねぎの皮むきができるとの事。 FOOMA で見た機械とは、ケタ違いのスケールのようである。原材料も大量仕入れをするので安く、しかも、大量処理でコストも安い。よそでは勝負にならないだろうと話をしていた。
 機械はより性能の良い機械にかなわず、大量に製造できるより大きな工場にかなわず、最終的に大規模生産できる大企業に集約されていく。今は、そういう時代なのである。原材料には、機械に合わせるため、機械が処理しやすい形や性質が要求される。手造りは、原材料の味や特性を引き出して、自分の技で勝負する。そして限りなく小さな世界である。

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